建設消防委員行政視察(日進市先進事例視察) 令和元年8月30日

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ページ番号1012032  更新日 2019年12月10日

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 令和元年8月30日、6次産業化について、日進市の先進事例視察を行いました。また、この視察を経て、9月5日に委員意見交換会を行いました。

国家戦略特別区を活用した農家レストランの運営について

取り組んだ経緯

日進市役所議場にて

 農業生産法人郊外田園クラブが、平成25年に市民農園整備法の指定を受けた市民農園としてオープンした。さらに、農業に関わる多様な講座を開設し、利用者にクラブの良さを浸透させている。
 平成28年には、農地所有適格法人、認定農業者となり、地域の農業の担い手としても活躍し、それ相応の土壌があった。そこに、国家戦略特別区に関して、愛知県が県全域で特区に指定されていることから、平成28年8月に開設計画書を県に提出し、農家レストランの開設に一歩を踏み出した。

取組の内容と現在の状況

 現在も縛られている農家レストランの設置要件の一つに、地元産材料の使用がある。内容は「農家レストランの設置・管理者が生産する農畜産物」又は「農家レストランが設置されている市町村の区域内等で生産される農畜産物」を量的又は金額的に5割以上使用することである。必然的に、日進市の農畜産物の種類等の制約を受けることになっている。日進市では畜産がなく、野菜作りも盛んではなく、農家レストランらしい特色を出すのに苦戦していた。

成果・課題・今後の取組

説明を受ける様子

 農家レストランの特例は、農家レストランを農業用施設用地に設置可能な施設とみなす(農業用施設にレストランを加える)というもので、6次産業化の推進、所得の向上、雇用の確保等を目的としている。ある程度の形は整ったが、地元産材料の縛りがあり、採算面で苦労している。
 また、今後は、水耕栽培等の天候に左右されない生産性の確保をし、コストの平準化を図りたいとのことだった。

大府市への反映及び所感

 視察を経て、9月5日に建設消防委員会として意見交換会を行った。

 その際、以下のような意見が各委員より述べられた。

  • 国家戦略特区を利用したと言っても、決して簡単なことではないと感じた。例えば、視察先のような農家レストランを経営したいとしても、ある程度の基盤があった上で、実際のオープンまでには実に多くの制約がある。もちろん、オープンすることが目的ではなく、6次産業化を推進し、農家の所得向上、雇用の増大を目指すものであることは言うまでもない。そこには、行政の積極的な後押しが必要であり、さらに客に来てもらうためには、店づくり、提供するメニューの構成が必要であり、ほかにも資金調達、資金繰り等の情報も必要となる。そして、利益を出して継続していくためには、幅広く大変な努力が必要であることを改めて認識した。幸いにも、今回の視察先のレストランは、40席程度、建物床面積99平方メートルと決して広くはないが、経営上最も重要である地元の顧客が多く訪れているようであるので、これからが正念場ではないであろうか。
  • 農家レストランのオープンに至るまで、農地法上、農業用施設以外は建設できない地にあって、国家戦略特区の枠組みを活用されたのは、そこに至るまでの代表者の熱意と諦めない努力がなければ成し得ないと感じた。この日進市の農業レストランの場合は、名古屋市に近いエリアだったこともあり、下水道本管への接続許可が得られたことは大きな意味を持つと感じた。本市で、同様の事業を展開しようとした場合、集中浄化槽の設置が必要か否かも、開設に至るまでの大きな要因となることも予測される。代表者からは、農業の国家戦略特区の規制緩和を活用した愛知県初の農園レストランを、何としても成功させたいという意気込みが感じられたが、事業継続が容易ではないことも伺われた。
  • 国家戦略特区であるにもかかわらず、補助金はない。補助を受ける方法もあったが、手続が煩雑になり申請期間が長引くのと、頼らずにやれなければ続かないと考え、補助金なしを選択されたとのことであった。代表の話では、構想から7年かかったとのことであったが、平成30年に県内視察で行った常滑市の株式会社ブルーチップと違い、元々農家で土地取得に苦労していないことと、御自身のネットワークを活用して、下水道への接続の話がスムーズに進んだという感想を持った。本市ではどぶろく特区の認定者がレストランを始めたが、耕作放棄地の減少、雇用の拡大にもなるため、これらの事例を参考にし、本市内でも国家戦略特区での農家レストランに意欲のある方がいるなら、積極的に支援していただきたい。
  • 代表取締役は「補助金をあてにするべきではない。もうからない事業を補助するために補助金はあるが、われわれは、まず赤字覚悟でも立ち上げたことに意味があると考えている。これから採算性を考えていく。水耕栽培など天候に左右されない安定した農業についての考察が今後の課題」と述べられた。特区の制度、ひっ迫している農業全体が抱える課題、そこからの脱却に挑戦する意気込みと苦悩を直接見聞きすることができた。
  • 地域に認められてきた実感を持っている農園レストランは、視察当日は、8割がた席が埋まっていたが、いつもはもっと多いという話であった。手話で会話をする女性のグループが誕生会をしているなど、農業者と行政の努力は、そうした形で実っていく。
  • 周りが、間違った認識を持つことで、農業者と行政の努力や地域と理解を進める上での足を引っ張る風評被害などにつながってはならない。本市でも始まっている、農業者と行政と地域の取組を阻害する、誤った無自覚な言動をどうなくしていくのかは、もう一つの大事な視点だと知った今回の視察であった。
  • 市民農園の利用は、月額1万円と高額な年間契約で行われており、本市では考えられない値段であった。
  • 本市では、6次産業化に関する交付金を活用した飲食店が平成31年4月に開店した。生産・加工・販売まで一括で行うことで大きな効果が期待できるものと考える。大府市では、しっかりとした経営ビジョンを持っている事業者には、相談等に乗り、補助金を追加しない立ち上げ支援をしていくことが、本市の農業の活性化につながるものと考える。

現地視察状況

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