厚生文教委員会行政視察 令和元年10月7日から9日まで

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ページ番号1012015  更新日 2019年11月19日

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令和元年10月7日から9日まで、群馬県伊勢崎市、千葉県船橋市及び長野県佐久市を視察しました。

外国人児童生徒の教育環境整備について【群馬県伊勢崎市】

取組の背景、目的について

群馬県伊勢崎市にて

 外国人児童生徒への取組は平成3年、3名の支援助手から始まり、当時は母語での対応が優先だった。その後、紆余曲折を経て、平成24年に日本語教育研究班の母体となる組織が発足し、平成25年から本格的に「つながる・ひろがる ISESAKIステップ」の研究が始まった。義務教育ではないが、人権的立場から子供たちの学ぶ権利を守り、長期滞在又は定住を目指す児童生徒に対応した、よりきめ細かな就学支援や適応指導を行っている。

取組の内容と現在の状況について

  1. 初期適応指導(小学校4校)
    入学手続及び学校生活での必要な指導を5日間、重点的に行う。
  2. 拠点校指導(小学校8校、中学校2校)
    通学区を緩和し、籍を移して指導が受けられる。より徹底した日本語指導や母国語による補充的な指導を行うため、日本語教室設置校のうち適応指導助手を原則午前4時間、月曜から金曜まで配置する。
  3. 日本語教室での指導(小学校12校、中学校5校)
    日本語教室を設置し、県費加配教員を日本語担当教員として指導の充実を図る。
  4. 外国籍児童生徒学校生活支援助手の配置(37校に24名を派遣)
    日本語教室支援のため、外国語が堪能な臨時職員を市単独で雇用し配置している。
  5. その他
    日本語教室担当教員や外国籍児童生徒学校生活支援助手の指導力向上のため研修を行ったり、大学や関係機関等と連携して、指導方法や教材について研究している。外国籍保護者や外国籍ボランティアなど地域の教育力や、県・市国際担当課など行政機関との連携を進めることで、指導体制の整備を推進する。

今後の取組と課題等について

  • 全ての学校において日本語教室等が行えておらず、設置校との差が生じ「日本語ステップ」が徹底できていないため、差をなくす工夫を検討している。
  • 支援助手の人材確保が厳しい状況である。
  • 未就学の児童が何人いるか把握できていない。

大府市への反映・所感

  • 先生方が自主的に研究開発された「ISESAKIステップ」は、外国人児童生徒の日本語教育にとても有効で、導入された翌年から外国人生徒の進学率が上がっており、効果も高いことから、大府市においても参考にすべきである。導入や検討をすることで、児童生徒への理解や教員間での共有につながり、効果的な学校運営へとつながると考える。
  • 大府市にも初級・中級など共通の日本語指導プログラムが必要である。
  • 伊勢崎市には国際課があり、国際化係と国際交流係で外国人に対応している。大府市では現在、青少年女性課内の国際交流協会が担当しているが、今後は行政がもっと積極的に関わる必要性を感じた。
  • 外国籍の児童生徒の課題解決のために行っている取組ではあるものの、全ての子供たちの指導向上にもつながるものである点を全教員に理解してほしいという説明者の言葉が印象的であった。
  • 指導者不足をどのように解決するかという課題は大府市も同様と感じた。ボランティアに頼っていては無理があると思うので、思い切って補助指導員の収入だけで生活できる水準まで時給を上げるなどの対策を検討してはどうか。
  • 伊勢崎市の教育構想2019には「市民性育成プラン」として、「認め合い・高め合いづくり(インクルーシブ教育・人権教育)」といったことがうたわれており、説明の中で「外国人児童生徒や日本語教育を特別視しない」と繰り返し言及されていた。「外国人児童生徒に対する教育環境整備」とは、児童生徒一人ひとりの弱みを補い、強みを伸ばすといった当たり前の教育目標に対する実践であり、まさに「インクルーシブ教育」である。

外国人児童生徒の教育環境整備について【千葉県船橋市】

取組の背景、目的について

千葉県船橋市にて

 昭和60年に葛飾小学校と葛飾中学校が文部省指定の帰国子女教育研究地域センター校となって国際理解教育に着手して以来、現在に至るまで国の指定を受けて補助金を活用し、帰国・外国人児童生徒受入促進事業に取り組んでいる。令和元年度の事業名は「帰国・外国人児童生徒等に対するきめ細かな支援事業」で、受入態勢を充実させることを目的として、センター校2校、連携協力校3校が指定されている。

取組の内容と現在の状況について

  1. 船橋市帰国・外国人児童生徒支援協議会の設置及び年2回実施
  2. 支援協議会全体会の開催
  3. 日本語指導員・日本語指導協力員の配置
  4. 初期指導教室の実施
  5. センター校及び連携協力校の設置
  6. 日本語能力測定方法の活用
  7. 「特別の教育課程」による日本語指導についての協議会の実施

 令和元年9月15日付で日本語指導が必要な児童生徒合計は208人(前年度比+25人)。言語別では圧倒的に中国語(122人)が多く、次いでタガログ語(16人)、英語(14人)と続く。

今後の取組と課題等について

  1. 多人数化・多言語化に対応するための日本語指導員・日本語指導協力員の確保を船橋市国際交流協会・千葉県国際交流センター・文部科学省に要請する。
  2. 外国人増加に伴う、日本語が全く話せない児童生徒への日本語指導への対応として、日本語指導通級教室の充実や迅速な日本語指導員・協力員の派遣を行う。
  3. 日本語が理解できない家庭への対応として、「学校からのおたより」の活用や教師用パソコンでの翻訳を行う。
  4. 異文化理解と日本文化の理解による国際理解教育の充実として、関係各課との連携や学校への啓発活動を行う。

大府市への反映・所感

  • 首都圏に隣接する都市として、規模が本市とは異なるが、県との連携や児童生徒のみでなく家庭への対応に取り組まれており、本市でも同様に連携や家庭への対応等が実施できればと考える。
  • 母語も日本語も十分に話せないダブルリミテッドの子供がいることに驚いた。
  • 船橋市単独事業であるワールドルームのような日本語通級指導教室の検討が大府市でも必要ではないか。
  • 外国人児童生徒の国柄、育ちの背景により学習レベルに差がある。日本語指導と並行して、定住者には進学希望を叶えられる教科学習支援をし、将来につなげたい。
  • 家庭への案内プリントに日本語を併記して、返ってきたプリントを先生が確認しやすくしているのは良いアイデアである。
  • 日本語指導が必要な帰国・外国人児童生徒数は、船橋市では208人で、小中学校1校当たりの平均在籍数は2.5人に対して大府市は7.0人である。このような環境で船橋市の対応は大きく進んでいる。
  • 大府市においても、仕事のために来日する外国人が今後更に多様化する可能性は想定されるべきであり、船橋市の学校現場が今まさに直面している課題を真摯に受け止めて、その対応に向けた準備に努めるよう提言すべきではないかと考える。

足育について【長野県佐久市】

取組の背景、目的について

長野県佐久市にて

 第二の心臓と言われる「足」に着目し、足や靴についての知識を身につけ、正しい姿勢や歩き方を身につけることでトラブルのない健康的な足や身体を育てる新しい視点からの健康づくり「足育」の推進によって、佐久市が標榜する「世界最高健康都市構想」に寄与することを目的として、平成26年10月、産学官医の相互連携により、佐久市足育推進協議会を設立した。

取組の内容と現在の状況について

  1. 臼田小学校における足育基礎調査
  2. イベントにおける足育計測会の実施
  3. 子育て情報誌「ママモ」における足育講座連載
  4. 佐久市足育推進協議会足育サポートセンター開所(平成27年8月)
  5. 足育研究会、フットケア基礎セミナー
  6. 足育啓発リーフレット・絵本の作成
  7. 出前講座「出張足育教室」の開催
  8. 協議会オリジナル体操「佐久っと足育体操」の考案

今後の取組と課題等について

 足育の取組をもっと広げようとした場合、特に教育委員会となるとハードルが高く、医学的なエビデンス等が必要となってくるため医師にアプローチはしているが、多忙なため今以上の協力が得られない。

大府市への反映・所感

  • 佐久大学、佐久総合病院、マイクロストーン株式会社、株式会社シューマート等、佐久市には足育を推進する条件がそろっているからこそ事業が展開できているのではないかと思ったが、大府市にも至学館大学や人間環境大学、長寿医療研究センターやスギ薬局等があるので、上手に連携すれば佐久市と同等の産官学医の取組ができる可能性を感じた。
  • 第二の心臓とも言われている「足」に着目して、健康都市の推進への取組を市民に実感しやすい事業で行っている。
  • 学校で長時間履く上履き選びはとても大切で、「ペタンコで甲がゴム1本になっているバレエタイプのものではなく、靴と同じように甲のベルトをしっかりとめられる物を選ぶべきであり、ゴム製のサンダルは問題外」との御意見を伺い、本市での小中学校の履物について検討すべきと感じた。
  • 自らの歩行状態に問題がないかを気軽に確認できたり、自己で判断できる知識を身につけたりできる場があることは、健康づくりに努める多くの市民にとって有益である。また、子供たちにとって足の健康は身体のスムーズな成長を支える基礎となるものであり、その健やかな生育を担保する見地からも有用な取組であると考える。
  • 全年齢を対象とすることと、誰でもわかりやすい内容とすることで、健康に関する関心が高まると感じた。
  • 「健康」という漠然とした目的ではなく、佐久市の足育のように観点・取組を特化することで市民の事業への参画を容易にし、そのことが健康増進への近道ではないかと考えた。
  • 大府市でも正しい靴の選び方指導や、足指力チェック等、足育への取組はある程度なされているが、健康都市を標榜しているからには、足の健康についても考え、もっと根本的な部分で足育の重要性を理解し、調査研究をして、幼児から高齢者まで足育の普及啓発が推進されていくことを期待する。

このページに関するお問い合わせ

議会事務局 議事課
電話:0562-45-6251
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