市民クラブ会派行政調査報告 令和元年7月23日から25日まで

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ページ番号1011440  更新日 2019年8月29日

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令和元年7月23日から25日にかけて、岩手県紫波郡紫波町、北上市及び遠野市を視察しました。

オガールプロジェクトについて【岩手県紫波郡紫波町】

取り組んだ経緯

岩手県紫波郡紫波町

 「オガール」とは「成長」を意味する紫波の方言「おがる」と「駅」を意味するフランス語「Gare(ガール)」の二つの言葉を組み合わせた造語で、紫波中央駅前を「紫波の未来を創造する出発駅」とする決意が込められている。もともとは日詰地域の中心街近くに新駅を設置したいという運動から始まり平成10年に紫波中央駅が開業したことを契機に、町が10.7ヘクタールの土地を28.5億円で先行取得したことから始まった。平成19年に公民連携元年を宣言し、平成21年に公民連携基本計画を策定し議会での議決を受けたことにより、本格的に民間活力を活用したPPPによるまちづくり「紫波中央駅前都市整備事業」オガールプロジェクトが、オガール紫波株式会社を設立し推進されていった。

取組の内容と現在の状況

 公民連携のまちづくりが平成19年に、二人のキーパーソンにより始まった。
 平成21年には公民連携基本計画が策定・議決され、都市再生整備計画が策定された。6月にはオガール紫波株式会社が設立された。翌年にはオガールプラザ株式会社が設立され、フットボールセンター、町庁舎、オガールプラザ、オガールベースなど次々と着工した。

成果・課題と今後の取組

 オガールプロジェクトがもたらした効果は、未利用の町有地活用により周辺地域への民間投資誘発、役場庁舎の移転・新設、町立図書館の新設、官民連携施設「オガールプラザ」の開設などがあり、中央だけが潤うのではなく町民にメリットがある開発でつながりを生かして生産者320名が加入し、平成30年6月時点で、257名の雇用の創出となった。また、中でも変わったところでは、オガールベース内にある「バレーボール専用体育館」である。あえて専用とすることで注目を浴び、全国から合宿などが訪れている。このプロジェクト全体の事業費は64.85億円で、町の支出は59.6億円、補助金は10.52億円とのことであり、また、民間への賃料、地代、固定資産税など、年間約2,700万円の歳入がある。特に逆アプローチの不動産開発は、当初から入居率100パーセントを目指したものであり、利益につながっている。また、全国的に有名になったことで、平成30年度は123万人が訪れた。

所感・大府市への反映

 オガールプロジェクトは公民連携によるまちづくりの成功例であることは間違いない。成功のポイントは二つ、キーマンの存在と逆算方式、つまり事前のテナント誘致調査による開発規模の設定が挙げられる。大府市においても、大府駅前のにぎわいづくりが課題として挙げられているが、民間の力の活用と生活しやすいまちを作っていくための身の丈に合った知恵を絞った開発手法が望まれる。また、こうした事業を成功させることができるキーマンも必要なのかもしれない。企画をする段階から民間企業が参加し、コストの管理やテナント誘致(入居率100パーセント)など民間企業のノウハウやスピード感により進めたことがプロジェクトの成功につながっていると感じた。また、紫波マルシェにおいては、近くに大型ショッピングセンターがあるが対抗する気持ちはなく、農産物や日常品の最低限なものしか置かないことがロスをなくしている。現在大府市では、大府駅東駐車場及び自転車駐車場と生活サービス施設を民間事業者が整備運営する予定となっている。市民が利用しやすい施設となり、駅前のにぎわい創出につながることを期待する。

食のつながり認証制度について【岩手県北上市】

取り組んだ経緯

岩手県北上市

 北上市は岩手県のほぼ中央部に位置し、花巻空港からも近く、多くの観光客が通る位置にある。東北地方は、魅力ある農産物が多く採れるが、市内外に広くPRし、農産物生産者の所得向上と農産物のPRを目的に認証制度を始めた。

取組の内容と現在の状況

 認証制度の成り立ちとしては、平成28年度のいわて国体に向けて、平成27年に北上市で地域ブランドづくりに着手した。その年の11月には「北上市ブランド認証会議要綱」が制定され、12月に委員を委嘱し、4カ月間に4回の会議を実施した。翌平成28年6月に北上市「食のつながり認証制度実施要領」を制定し、同時にロゴマークも募集した。現在は41の団体が認証されており、認証の対象は、生産者だけでなく、加工業者、飲食店、販売者に至る。NPO法人が主体となって、イベントも行われ、収穫体験には、早朝の設定時間でも親子での参加で盛況である。また、認証された飲食店に協力してもらい、屋外レストラン的なものも行われた。ただ、事業者が肉を焼くなどは規制されているので、参加者が焼くのだが、それはそれでよかったとのことであった。令和2年のイベントは、飲食店へ移動して飲食することになっている。NPO法人への委託料は、全体で150万円であった。

成果・課題と今後の取組

 課題は、認証制度を更に周知しなければならないことで、イベントを増やしたり、広報誌等で更にPRしたりしていく。次に、地元食材の利用促進が必要なので、イベントなどで地産地消を更に進めるためのマッチングも行っていく。
 最後に、消費者をもっと巻き込まなければならないので、イベントに参加してもらうためのPRをし、認証者のファンになってもらう取組をしていき、2年後には60団体になるよう推進する。

所感・大府市への反映

 この認証制度に積極的に取り組んでいる若い生産者の姿が印象的であった。生産者の顔が見え、どのような思いやこだわりで作っている等を知ることで、安心で安全な「食のつながり」になっていると感じた。また、作り育てる人、提供する人、食する人の「人と人とのつながり」にもなっている。大府市においても駅前マルシェなどの取組があるが、新鮮な野菜を販売し、生産者の顔が見え、直接思いやこだわりを伝えるには絶好の場である。今後もこだわりと思いをもった積極的な生産者の発掘と、若い生産者の活動を側面的にPRする活動が必要である。また、更なる農商工連携や6次産業化への主体的な取組も期待される。

国際交流(姉妹都市)について【岩手県遠野市】

取り組んだ経緯

岩手県遠野市

 遠野市の国際交流は、遠野市教育文化振興財団と遠野国際交流協会が合併し、平成24年、「新・遠野市教育文化振興財団」として、市から独立した形で再スタートした。事業実施主体は遠野市姉妹都市等交流事業実行委員会で、市、財団、高校、中学、ローカルテレビ局、市民団体で構成される。現在、姉妹都市を締結しているのは、イタリアのサレルノ市とアメリカのチャタヌーガ市であるが、いずれも相手方からの親書が始まりである。

取組の内容と現在の状況

 イタリアのサレルノ市とは、昭和57年にIBC岩手放送が開局30周年記念として制作した映画「遠野物語」が第35回サレルノ国際映画祭でグランプリを受賞し、当時のサレルノ市長が監督を介し、遠野に姉妹都市を呼び掛ける親書を送ったのがきっかけである。昭和59年には姉妹都市を締結し、遠野市からの職員派遣や、イタリアだけに、ワインや料理、農業の研修で派遣をした。30周年からは、遠野市民ツアーとして訪問し、35周年も計画している。
 アメリカのチャタヌーガ市とは、遠野市にある2校の高校とチャタヌーガハイスクールが姉妹校の締結をしたことがきっかけである。平成3年から高校生の交流が始まり、平成12年からは中学生の派遣も始まった。姉妹都市締結は、平成29年で、市職員の派遣なども行っている。2校のうちの1校(緑峰高校)が定員割れしている状況から、統廃合の対象となったが、何としても残したいという想いで、「高校魅力化政策」の一つとして、令和元年度から派遣人員を増やし、自己負担を減らした取組が行われる。

成果・課題と今後の取組

 成果としては、交流をした多くの学生・市民から、ワイン、料理、農業など多くの分野でグローカル人材が誕生したことである。また、市民友好グループが生まれ、行政主体から市民主体にシフトしている。職員を派遣することにより、ビール交流など、新たな交流が始まっている。課題としては、交流をしても、コーディネーター不足もあり経済効果は見込めない。また、交流が始まって30年以上経過すると、キーパーソンの世代交代の時期になることなどがある。現在は以上の2市であるが、ドイツのシュタイナウ市と、グリム兄弟を通した文化交流を模索中で、姉妹都市ならず、「兄弟都市」を検討している。また、都市間に限らず、大学や文化交流も視野に入れている。

所感・大府市への反映

 国際交流、特に姉妹都市交流が、即経済交流に結び付くことは難しい。若い世代から外国人との交流を行うことで、異文化や国それぞれの考えに触れることができ、気づかなかった日本の良さや外国の魅力を感じることができると思う。こうした事業の最大の目的は「人づくり」で、大府市もオーストラリアのポートフィリップ市との姉妹都市交流を行っているが、この事業に短絡的な成果を期待するのではなく、長い目で見た人づくりに期待したい。更に交流を広め、人と人とのつながり、また世界的に活躍する人材育成にもつながる事業になることを期待する。しかし、現在は事業主体が市だけになっているのを遠野市のような複合的な事業主体を検討してみることも必要である。また、新たにカナダのノースバンクーバーとの交流も模索されているようだが、長期的な視点に立った事業になることを望んでいる。

 最後に、今回も私たち市民クラブの訪問に当たって、友好都市である遠野市の市長・副市長を始めとする関係者の皆さんの温かい御対応に感謝を申し上げる。

このページに関するお問い合わせ

議会事務局 議事課
電話:0562-45-6251
ファクス:0562-47-5030
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