包括的セクシュアリティ教育の取組みについて

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページ番号1036923 

印刷大きな文字で印刷

包括的セクシュアリティ教育とは

 こどもたちが「じぶん」と「まわりの人」を大切にしながら生きていくために、からだ・こころ・人との関わり方などを年齢にあわせて学ぶ教育です。

 体の仕組みや生殖だけでなく、「人権」「多様性」「安心・安全」「人との関わり方」を含め、自分と他者を大切にするための一生の学びとされており、幼児期から年齢にあわせて少しずつ学ぶことで、性暴力の予防やいじめの防止にもつながることが、世界各国の調査結果や学術的研究をベースにユネスコが作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」でも明らかにされています。

 スマートフォンやSNSの普及により、こどもたちは日常的に様々な情報にふれるようになっています。中には、不正確な性に関する情報や有害な内容も含まれており、被害者になるだけでなく、知らないうちに加害者や傍観者となってしまうおそれもあります。
 こうした状況の中で、正しい知識と、自分や相手を守るためのスキルを身につけることはとても重要です。包括的セクシュアリティ教育は、そのための基盤となる大切な学びです。

これまでの取組み

市内保育園での出張授業

市内保育園での出張授業の様子

 あいち小児保健医療総合センター小児科専攻医の森 重智医師を市内保育園に招き、年長児を対象に包括的セクシュアリティ教育に関する出張授業を、2024年から実施しています。
 出張授業では、色鉛筆の色のちがいをたとえに使い、「みんなひとりひとりちがう」「ちがうことはすばらしいこと」「みんなたいせつなそんざい」といった包括的セクシュアリティ教育の土台である「人権を大切にする考え方」を、こどもたちにわかりやすく伝えています。
 また、水着でかくれる部分や口などの「プライベートゾーン」を自分で守ることの大切さを学びます。触られそうになったときに「いやだ!」と大きな声で言う練習を行い、相手の「いやだ!」を尊重する姿勢についても伝えています。

出張授業の映像

出張授業の実際の映像をご覧いただけます。
お子様への伝え方、子育て支援施設などでの伝え方の参考にご覧ください。


市内保育所、認定こども園などの保育士や小中学校の教員などを対象とした研修会の開催

市内保育所、認定こども園などの保育士や小中学校の教員などを対象とした研修会の様子

 市内保育所、認定こども園などの保育士、小中学校の教員などを対象とした研修会を、2024年12月に開催しました。
 研修で学んだことを、職場内で共有、実践につなげています。

包括的セクシュアリティ教育に関するQ&A

(1)包括的セクシュアリティ教育と性教育の違いは?
いわゆる「性教育」は、体の仕組みや生殖について学ぶことが中心です。
一方、包括的セクシュアリティ教育では、「人権」「多様性」「安心・安全」「人との関わり方」などを土台として、そこに体の仕組みや生殖のこともふくめて学びます。
つまり、「性」そのものだけでなく、自分と相手を大切にしながら生きる力を育てる教育です。
 
(2)「セクシュアリティ」とは、どういう意味ですか?
セクシュアリティとは「性そのもの」という意味だけではなく、一人ひとりの「じぶんらしさ」に関わる、とても大切なことです。
生まれたときの体のことだけでなく、こころの感じ方や自分の体を大切に思う気持ち、どんな人が好きになるか、人との関わり方など、さまざまなことをふくんでいます。
セクシュアリティは一人ひとりちがっていて、どれも大切で尊重されるべきものです。
誰もが自分らしく安心して生きられるように、お互いを大切にし合うことが大事です。
(3)なぜ小さいころから包括的セクシュアリティ教育を始める必要があるのですか?
小さい頃から学ぶことで、「自分のからだ・こころを大切にする」「相手のからだ・こころも大切にする」という感覚や行動を身につけることができます。また、「みんな一人ひとり違う」「違うことはすばらしい」ということの理解につながります。幼児期は、価値観や人との関わり方の土台がつくられる大切な時期です。そのため、安心できる環境で少しずつ学ぶことがとても重要です。
(4)包括的セクシュアリティ教育は、どの年代を対象にしているのですか?
幼児期から大人になるまで、年齢にあわせて少しずつ学ぶことが大切です。
この教育は、今の大人世代がこどもだったころには、あまり知られていなかった分野でもあります。そのため、大人の方も一緒にアップデートしていくことがとても大切です。
このウェブサイトにある森医師の出張授業映像を見たり、市販の絵本などを活用して、お子さんと一緒に話したり学んだりするスタイルがおすすめです。 
(5)包括的セクシュアリティ教育を受けると、こどもが早く性的な行動をとるようになるのでは?
世界の調査では、包括的セクシュアリティ教育を受けたこども・若者は、むしろ「性的なことを始める時期が早まる」ということはなく、より慎重な判断ができるようになることが科学的に分かっています。安心・安全に関する知識や自分の気持ちを大切にする考え方が身につくことが大切な目的です。 
(6)包括的セクシュアリティ教育を受けることで、性暴力やいじめを予防できるの?
こどもたちが「自分のからだ・こころを大切にする」「相手のからだ・こころも大切にする」「いやだと感じたらいやだ!と言える」といった力を身につけると、性暴力やいじめに巻き込まれるリスクが低くなるという科学的データが出ています。

このページに関するお問い合わせ

健康未来部 幼児教育保育課
電話:0562-85-3895
ファクス:0562-47-2888
健康未来部 幼児教育保育課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。