フッ化物洗口
大府市では市内の保育園、幼稚園、こども園、小学校及び中学校でフッ化物洗口を実施しています。年間を通して実施しており、中学校1年生の虫歯有病率が県内平均を大きく下回っています。
実施の意義
虫歯の主な原因は、甘い飲食物の摂取、虫歯の原因菌の存在、歯の質が弱いことの3つです。虫歯を予防するには、糖分摂取に気を付けること、口の中を清潔にすること、フッ化物を使用して歯の質を強くすることの3つが大切です。
虫歯予防は、歯みがきや甘いものを減らす等だけでは、限界があります。フッ化物洗口を集団の場である園や学校で継続的に実施し、虫歯予防効果を高めることが重要です。大府市では、平成18年度から私立も含む市内の保育園、幼稚園、子ども園に通園する年長児に、平成19年度から市内の小学校1年生にフッ化物洗口を実施し、現在では中学校3年生まで実施しています。
対象者
保護者の同意が得られた大府市内の保育園(一園を除く)、幼稚園、こども園に通う年長児と大府市内に通学する小学生、中学生
実施方法
園医、校医の指示書に従い、通年にわたり養護教諭等がフッ化物溶液を作成し、園や学校で、クラス担任の指示のもとに450ppmのフッ化物溶液で週1回、洗口する方法です。
年長児は、5ミリリットルを30秒間、小学生と中学生は、10ミリリットルのフッ化物溶液で1分間洗口します。
フッ化物洗口の特徴
1.永久歯が生える時期に継続して行うと、高い虫歯予防効果が期待できます。
2.歯ブラシの毛先が届きにくい奥歯のみぞや歯と歯の間の虫歯予防に有効です。
3.治療が完了した歯の虫歯の再発防止や歯列矯正装置をつけている人など、虫歯発症リスクが高いときにも有効的です。
4.かかりつけ歯科医院での定期的な歯科健診とフッ化物塗布と併せて行うことにより効果が高まります。
フッ化物洗口の効果
大府市よりフッ化物洗口の実施が遅かった近隣の市と比較すると、大府市はかなり虫歯(永久歯)になっている子の割合が少ない状況です。また、年長児から小学校6年生までの7年間フッ化物洗口を実施してきた平成25年度以降、中学校1年生のむし歯のある子の割合と1人あたりの平均虫歯数は、愛知県の県平均を下回っています。
フッ化物洗口の安全性
適切に行えば安全性は証明されています。子供が1回分のフッ化物溶液を誤飲した場合でも、ほとんど問題ありません。また、口の中に残るフッ化物が、長時間継続することで体に蓄積しても健康被害が起こることはありません。