厚生文教委員情報交換会(ICT支援員) 2025(令和7)年10月7日

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ページ番号1037194  更新日 2025年11月19日

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 2025(令和7)年度、厚生文教委員会では、「こどもを健やかに教え育むDXの推進について」をテーマに調査研究を進めています。2025(令和7)年10月7日、学校現場におけるデジタル端末等のICT活用の現状や課題等を把握するため、ICT支援員と情報交換会を行いました。また、情報交換会を経て、10月17日に意見交換会を行いました。

こどもを健やかに教え育むDXの推進について

情報交換会

現状と課題について

 事前にいくつか質問事項を投げ掛けさせていただきました。

質問1:ICT支援員の具体的な役割とはどのようなものか。
回答:授業や研修に必要な教材やソフトウェアの紹介、校務で使うソフトウェアや操作方法に関する教員への説明、授業や研修、校務で使う機器のメンテナンス(移設、設定)などである。

質問2:ICT支援員の立場からみて、更に充実したらよいと感じていることはあるか。
回答:業務改善につながるツール(生成AI等)の使用及びルール決め、ネットワーク環境の整備、紙からデータへの移行、共通業務マニュアル等の作成による市内全体での支援体制の標準化等である。

質問3:ICT支援員に対する研修体制はどのようか。
回答:保守業者による定期的な研修のほか、自己学習でスキルや知識を習得している。
 マニュアルどおりの質疑、トラブルは少ないため、都度、自分で調べて、時にはヘルプデスクに連絡して対応している。

 これらの回答を踏まえ、委員からは更にいくつかの質問がありました。

再質問1:支援の標準化について、具体的にどのような点で更なる充実が必要と考えるか。
回答:どの学校にも導入されている共通のソフトウェアがあるため、それに対応したマニュアルも共通のものがあると望ましい。
 「FUN!プログラミング」という指導手引書があるが、プログラミングを授業で取り入れるかは各教員に委ねられているため、支援員としてICTの共通理解を深めようと意識している。
 また、機器の管理等の方法が学校ごとに異なるため、共通化できるとよい。機器の更新などによる繁忙期に、負担が大きい大規模の学校へ小規模の学校のICT支援員がヘルプに行けるとよいが、基本的に納期が重なるため、サポートし合うことは難しい。

再質問2:プログラミングを授業で取り入れるかは各教員に委ねられているとのことだが、児童・生徒が受ける指導の内容は教員ごとに、ばらつきがあるのか。プログラミングについてはプラスアルファの部分という認識でよいか。
回答:プログラミングはプラスアルファの位置付けという認識であり、授業の進度次第で取り扱う内容が異なる場合がある。

再質問3:プログラミングの授業について、中学校1年生から応用的な内容に取り組むケースはあるか。
回答:小さな章立ての中で応用的な内容に取り組むことはある。応用的な内容の学習を通じて、創造する力が培われていると考える。

再質問4:プログラミングが得意な児童・生徒は、家庭において、プログラミングに取り組んでいる場合が多いのか。
回答:プログラミングが得意な児童・生徒の多くは、授業外でプログラミングに取り組んでおり、強い関心を持って探求を進めている。家庭においても、それを応援しているのだと考える。
 小学校におけるプログラミング教育の目標は、コードを書けるようになることではなく、論理的思考力を育むことにある。そのため、小学校において無理にコーディングの習得を求める必要はないと考える。一方、興味のある児童・生徒の探求を妨げるべきではないとも考える。
 

大府市への反映・所感

  • 業務改善につながるツール(生成AI等)の使用及びルール決め、ネットワーク環境の整備、紙からデータへの移行、共通業務マニュアル等の作成による市内全体での支援体制の標準化等について、対応すべきと感じた。
  • 児童・生徒数により負担が大きい学校もあり、他校へも支援に行けるとよいと思う。
  • 本市では、前職でITスキルを活用した専門的な業務に従事していた方がICT支援員として多く在籍している。ICT支援員が授業そのものを担うことはできないが、学級担任とのティームティーチング(TT)による学習支援も検討すべきではないかと考える。
  • プログラミング教育について、小学校では、授業に取り入れるかどうかは教員の裁量に委ねられており、あくまで「プラスアルファ」の位置付けとのことであったが、指導内容やレベルに関して一定の平準化を促す仕組みが必要ではないかと感じた。
  • 進度の早い児童・生徒への教育の在り方については、学校の集団生活の中での個別最適学習の位置付けや、集団的な指導とのバランスをいかに取っていくかという観点での検討になると考えられる。
  • 近年、生成AIへの関心が高まっており、教員が使用するシステムやソフト面の提案、ハード面の整備を通じて、児童・生徒に還元を図ることが求められている。ICT支援員としても、学校側からの改善要望に応える体制の強化が望まれる。
  • 生成AIの利用環境の整備について、できるだけ早急な実施を期待している。

 貴重な御時間をいただいたICT支援員の皆様に、心より感謝申し上げます。今後も他の事例を参考としつつ、調査研究活動を進めてまいります。
 

このページに関するお問い合わせ

議会事務局 議事課
電話:0562-45-6251
ファクス:0562-47-5030
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