総務委員情報交換会(一般社団法人 愛知情報教育支援協会) 令和4年12月9日
令和4年度の総務委員会のテーマである「大府市における人に優しいデジタル化について」調査研究するため、令和4年12月9日に一般社団法人 愛知情報教育支援協会 代表理事 岡田浩氏と情報交換会を実施しました。また、この情報交換会を経て、12月13日に委員意見交換会を行いました。
大府市における人に優しいデジタル化について
岡田氏より、「人に優しいデジタル化 誰一人取り残されないデジタル技術の活用 情報技術者から見たデジタル化の課題と対策」と題して、お話を伺った。
「人に優しいデジタル化」とは、
デジタル化が人間に恩恵を与え、安全・安心を前提としたデジタル化である。
覚えなくてもよい、直感的に操作できるデジタル化のことである。そのためには、操作がシンプルで、直感的にわかるデジタル化を行い、覚えなくてもよい、慣れていなくてもよい状態にすることが必要であり、「コーディネートできる人材」とアジャイル的な思考で「継続的に新技術を検討し問題解決できる人材」すなわち「DX人材」を活用・育成することが不可欠である。
「誰一人取り残されない」とは、
誰もが、いつでも、どこでも、デジタル化の恩恵を享受できる社会のことである。省庁の定義では「国民」、「社会」という大きな枠で捉えるが、個人や地域として小さい単位で考えると、「誰もがいつでも困ることなく使えること」と言える。
取り残された状態になるのは、必要な時に必要なデジタル機材に対応できない人(慣れていない人)と、障がい者など自分ではどうしようもない人である。「取り残されない」という考えではなく、「取り残さない」という提供側からの視点で考えると、前者に対しては「覚えなくてもよい、直感的に操作できるデジタル化」が必要であり、後者には、新たな視点で個人に合わせたシステムが必要となる。そのためには、コーディネートができる人材と、継続的に新技術を検討し、問題を解決できる人材を活用・育成して、取り残された人とつなぐ仕組みが重要となる。
DX人材により、提供側から「人に優しいデジタル化」を構築し、つながる仕組みで「誰一人取り残されないデジタル化」を実現する。
大府市への反映・所感
- 困っている当事者と技術者を「つながる」、「つなげる」ということについて興味深く聞き、「人に優しいデジタル化」に生かせると思った。現場を知っているのは各所管だが、システムの専門はデジタル戦略室なので、横串をさして連携することが必要だと感じた。
- 困っている当事者は、どういうデジタルがあるかわからないし、支援者は当事者が何を困っているかわからないため、アジャイル思考で実証実験しながら改善していくこと、現場の声をつなげていくことが重要だと感じた。
- DX人材とは、課題に気づくことができ、それを評価できる人材である。行政の場合は、個人ではなくチームで行う必要がある。問題を見つけ、解決する技術、そして評価。年々問題は変わってくるため、変化に対応するためにもDXチームが必要となる。ウーダで終わるのではなく、ウーダの連続である。支援したら、官民連携も視野に入れつつ、継続的に見守っていくことが大切である。市役所全体をDX人材にしていくことが大切なのではないか。
- 課題に対して、解決策に加えアイデアが必要であり、それには経験が必要である。そのための人材育成は非常に大切で、人材を内部でとどめるのではなく、外でいろいろな人と接することが大切だと考える。
貴重な御時間をいただいた岡田氏には深く感謝を申し上げる。引き続き、他の事例を参考にしつつ、調査研究活動を進めていく。
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