事業所の備蓄食糧・資機材等の準備マニュアル
事業所の備え
皆さんの事業所では、災害に備えて、どのような備蓄食糧・資機材を準備しているでしょうか?
南海トラフ巨大地震が発生した場合、大府市の被害予測(過去地震最大モデル)は、想定震度6強、建物被害(全壊)約900棟(火災焼失)約300棟、死者数約40人が予測されています。
発災後3日間程度は応急対策初動期です。
発災時の要救助者の生存率は4日目以降激減(72時間の壁)することから、発災後3日間は救助・救出活動を優先する必要があります。
また、公共交通 の不通・道路の崩壊等で従業員が帰宅困難になる可能性も考えられます。
そこで、事業所として応急対策初動期に必要な備蓄食糧・資機材等は何が必要かを紹介させていただきます。
事業所内に従業員等を待機させるための備蓄のポイント
従業員等が事業所内に待機できるように、3日分の水・食糧、毛布等を備蓄するとともに、地震等大災害の影響が長期化することを考えて、国が推奨する7日分の備蓄についても考慮する。
対象となる従業員等
正規・非正規の従業員、事業所内で勤務する建物管理業者、清掃業者、食堂運営業者等事業所内で働く全従業員を対象とするとともに、余力が有れば地域の被災者・帰宅困難者も対象とする。
3日分の備蓄品の目安
- 水については、1人当たり1日3リットルで9リットル
- 食糧については、1人当たり1日3食で9食
- 毛布については、1人当たり1枚
- その他の品目については、物資ごとに必要量を算出
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備蓄品の試算(水・食糧・毛布必要数試算表) (Excel 53.5KB)
従業員数、受入可能被災者数・帰宅困難者数を入力すれば、即座に必要な水・食糧・毛布の数・金額が試算できます。
従業員への備蓄の奨励
公共交通機関が停止、道路が瓦礫等で車の走行困難な場合に徒歩で帰宅しなければならない事を考慮して、携行できる非常用食品、ペットボトル飲料水、運動靴、携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池、携帯電話用電源、常備薬等の準備を奨励しましょう。
備蓄食料の参考
- 水:ペットボトル入り飲料水
- 食糧:アルファ化米、ビスケット、クラッカー、パン、カップめん、氷砂糖等
(注)水や食糧の選択に当たっては、賞味期限を考慮したサイクル管理及びアレルギー対応に留意する。
災害救援ベンダーの活用
災害の際に飲料が無料で提供できるサービスです。
企業の社会貢献を目的としたサービスのひとつであり、通常の自動販売機と変わらない機能も併せ持っており、平時はお金を払わなければ飲料を飲むことができない仕組みになっています。
各メーカーによって設置基準は異なりますが、基本的には無料供給という役割や公共性の高さから、学校、病院、市役所、体育館、図書館、公園、集合マンション、工場等に設置しています。
詳しくは、自動販売機設置メーカーにお問い合わせください。
大府市の備蓄食糧
大府市の備蓄食糧は、ビスケット、パン(缶詰)、アルファ化米(ごはん)、飲料水などが保存されており、5年間の保存(水は10年間)が可能です。市内各避難所の防災備蓄倉庫には、約2,000食分の食糧が入っており、これは大府市の想定避難者数(人口の約15%)の3食3日分の食糧となっています。
また、賞味期限に応じて毎年棚卸しをしています。
備蓄資機材の参考
避難所(待機所)の資機材
毛布(保温効果のあるシート)、仮設トイレ、下水道直結式仮設トイレ、簡易トイレ、食器類(紙皿、紙コップ、箸、スプーン、ラップ、アルミホイル等)、衛生用品(トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、マスク、消毒用アルコール)、敷物(ビニールシート等)、携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池、医療医薬品類
事業継続のため必要な資機材
非常用発電機、燃料、工具類、調理器具(携帯用ガスコンロ、鍋等)、ヘルメット、軍手、自転車、リヤカー、無線機、地図等
(注)燃料の備蓄に関しては、危険物関係法令等により消防署への許可申請等が必用なことから、保管場所・数量に配慮が必要です。また、劣化の恐れもあり年に一度以上の交換が必要です。
バッテリーフォークリフトの有効活用
事業所の工場内には、フォークリフトを保有している事業所が多いと思います。フォークリフトのバッテリーを活用して必要な電源を確保すれば、ガソリン使用の発電機を改めて購入する必要も無く、保有する資源を有効に活用でき効率的です。
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バッテリーフォークリフトの有効活用 (PDF 550.1KB)
工場でバッテリーフォークリフトを使用している事業所は、非常用の電源として有効活用してみてください。
救出・救助資機材
事業所の建物が倒壊した場合、入口のドアが開かなくなった場合等、従業員等を救出する必要があります。バール、ハンマー、つるはし等救出資機材を取りだし易い場所(入口のドア付近)に準備することをお勧めします。
救急セット
軽易な怪我の処置のための絆創膏、情報入手のための携帯ラジオ、濡れた衣類を干すためのロープ・洗濯バサミ等を準備しておきましょう。
備蓄品の保管
- 備蓄食糧・避難所(待機所)資機材等の保管場所は、倉庫等を屋外に設置する場合もありますが、まずは階段の下の空きスペース、食堂、放送室の片隅等既存の施設を活用し、速やかに準備することをお勧めします。また、水害等の恐れがある地域にあっては、浸水した場合も考慮し、高所に保管、分散保管も考慮する必要があります。
救出・救助資機材等人命救助に必要な資機材は、出来るだけ入口の扉の近くで、いつでも使用可能な場所に設置してください。 - 配布作業の軽減や個人の防災意識向上等の視点から、事前に配布可能な備蓄品を従業員に配布しておく方法もあります。
- 備蓄品を保管する場合は、消防法令等の違反状態(障害物で避難経路を塞ぐこと、スプリンクラー設備の放水ヘッドを塞ぐこと等)とならないよう注意してください。
大府市の防災倉庫
大府市では、災害に備えて各種の倉庫を整備しています。しかしながら、災害時に備蓄物資だけですべてに対応することは限界があります。南海トラフ巨大地震のような大規模災害に備えて、みなさんも日頃から7日分を目標に食糧や飲料水などの備蓄に努めて下さい。
各倉庫の備蓄品については、大府市地域防災計画の資料編でご覧になれます。
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このページに関するお問い合わせ
市民協働部 危機管理課
電話:0562-45-6320
ファクス:0562-47-7320
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