2021年4月「賢者は歴史に学ぶ」

ページ番号1025268　 更新日 2021年4月1日

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　先月号で紹介した『宮廷女官チャングムの誓い』の第40話「疫病発生」で、村が封鎖され、村人が布で口元を覆う中、チャングムが取り残された村で疫病に苦しむ人々を救おうとする場面がありました。16世紀当時も感染症が恐ろしい病気だと考えられていたことが分かります。約100年前には、ス ペイン風邪が世界的に流行しました。当時の内務省の記録によると、日本では38万5千人の方が亡くなったとされています。予防ポスターには「マスクをかけぬ命知らず！」とあり、予防標語として「1.近寄るな・咳（せき）する人に　2.鼻口を覆へ・他（ひと）の為にも身の為にも　3.予防注射を・転ばぬ先に　4.含嗽（うがひ）せよ・朝な夕なに」と記されています。時代が変わっても変わることのない守るべき基本があるようです。人類は感染症との闘いを繰り返し、そのたびに過去の歴史に学ぶことで幾度となく難局を乗り越えてきました。闘いの歴史は私たちに気付きと勇気を与えてくれます。次世代への責任として、今回の新型コロナウイルスとの闘いの記録を何としても後世に伝えていかねばと思っています。

大府市長　岡村秀人