2021年6月「鈴木バイオリンとの不思議な縁」

　35年前、偶然、生徒募集チラシを見たことがきっかけで、長女がスズキ・メソードのバイオリン教室に入り、その後、子どもたち全員が習い始めました。幼児期から音楽に接し、繰り返し練習することで、誰もが弾けるようになるとの教育理念に引かれたことを記憶しています。子どもの付き添いで夏期学校に参加した際、創始者の鈴木鎮一さんから「お父さんも大変ですね」と声を掛けていただいたことが今でも心に残っています。歳月が経過し、平成16年に大府市助役に就任後、昭和初期、鈴木バイオリン製造株式会社が大府に工場を構え、鎮一さんの父・政吉さんが晩年を大府で過ごしたことを知り驚きました。スズキ・メソード出身の竹澤恭子さんや水野紗希さんにも出会えました。令和3年には、鈴木バイオリン製造株式会社の工房が85年ぶりに大府に帰り、しかも工房にはスズキ・メソードのバイオリン教室が併設されています。鈴木バイオリンとのご縁を大切にして、幻に終わった「バイオリンの里」を目指したまちづくりを展開していきたいと思います。

大府市長　岡村秀人