平和祈念戦没者追悼式

2025年10月5日

過去の戦争(日清戦争以降)の戦没者を慰霊する平和祈念戦没者追悼式を開催し、遺族ら約140人(参列者)が戦争犠牲者の冥福を祈り、平和を誓いました。大府市の過去の戦争による戦没者は534人です。
第1部は戦没者追悼式・第2部は平和記念式典を行い、会場周辺には市内小中学生が描いた“平和なまち”絵画コンテスト2025応募作品262点も展示しました。
第1部の追悼式では、岡村秀人大府市長が式辞を述べ、全員で黙とうをささげた後、大府市遺族会会長が追悼の辞を述べました。その後、参列者全員が祭壇に菊を献花し、頭を深々と下げて犠牲者の霊を慰めました。
第2部の平和記念式典では、中高生平和大使が、実際に現地で起きた事実を学び、知り、考え、平和について肌で感じた内容を平和に向けたメッセージとして述べました。
- 広島派遣 早川一路さん(中2)
自分が想像した以上の経験を得ることができました。全国から集まった学生とのディスカッションが、この派遣の中で一番忘れられない経験です。私は普段、友達や家族などと話す際、平和や戦争の話題を避けていました。人の命が関わることなので、暗い雰囲気になってしまうと思ったからです。しかし、今回の広島派遣の中で、初めて同年代の人と「世界はどうすれば平和になるのか。」というテーマでディスカッションした際に、争い自体が悪いのではなく、争いを解決する方法が武力であることが悪いということに気付き、世界の全員が自分なりの幸せを感じられることが本当の平和なのだ、という新しい考えが私自身に生まれました。
派遣前は「平和の大切さを伝えよう」と思っていましたが、今は少し違います。私がするべきことは、多くの人が「平和」に触れるきっかけを作ることだと今は考えています。例えば、戦争に関する映画を勧めてみることも1つです。そんな小さなきっかけを多くの人に作る手伝いができれば、そこから人の思いが広がっていくと思います」
- 知覧派遣 田平咲人さん(高3)
戦争はなぜ起こるのか。それは相容れない主張のぶつかり合いであり、話し合いという平和的解決を放棄してしまった結果です。僕は知覧へ、特攻隊について学ぶ旅に出ました。たくさんの遺影と遺書を見ました。そこには「恋人や家族のために命を捧げにいきます」と書かれたものが多くあり、特攻を恐れるような文章は書かれていませんでした。当時の偏った、道を外れた教育によるものなのか、隊員たちは自分が犠牲になることで大切な人を守ることができる、幸せにできると信じていたのです。
しかし、犠牲の上で誰かが幸せになることはありません。たとえ争いを解決することができなくても、戦争を起こさない努力をし続けることが戦争を抑止し、平和な未来を作るためのカギなのだ、ということを学びました。現地でしか知りえない真実、当事者の感情を理解しました。今度は自分が、見てきたことをありのまま周囲に伝え、理解してもらえるよう生涯にわたって広め続けていきたいです。
僕は大府に戻ってから、周囲に自分が平和大使であることを告げ、特攻隊の伝聞活動をしています。僕一人の力でできることは限られていますが、たくさんの「ひとり」が集まれば世界を変えられるはずです。「ひとり」の力が膨らみ、大きな力となって平和な世界が作られることを願います
最後に、大使22人が一人ずつ「わたしの平和宣言」を書いたボードを掲げて発表し、追悼式を締めくくりました。
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