1.高根山古窯群
遺跡の種類 | 窯業 |
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時代 | 中世 |
所在地 | 大府市北崎町六丁目地内 |
調査理由 | 分布調査 |
調査期間 | 昭和52年 |
調査面積 | 不明 |
調査主体 | なし |
資料保管 | 大府市歴史民俗資料館 |
報告書等 | 「大府市誌」考古編(平成3年3月20日発行) |
本遺跡は、豊明市から半島状に延びた丘陵の先端部にあたり、標高約39メートルで丘状を呈しており、通称「高根山」と呼ばれている。本古窯群はその高根山北斜面の標高20メートルに立地し、付近を皆瀬川が流れる。
この古窯群は3基が確認されている。そのうち2基は、昭和52年にこの土地で農地造成をしたときに発見されたものである。現在もその一部が残存し、窯体(窯本体のことで、焚口・燃焼室・焼成室・煙道部で構成)が露出している。本格的な調査は実施されたことはないが、しばしば分布調査がおこなわれ、若干の遺物が採集されている。
採集遺物は碗・皿・壺・鉢などが確認されている。碗は良質の粘土を使用し、寸法が大きく、形が平安期の灰釉陶器の様に器に膨らみがあり、古さを感じさせるが、粘土は灰釉陶器に比べては良質でない。
この時期以降の碗を通称「山茶碗」(山の中で取れることから、この名がある)と呼称している。また皿は高台が付けられ、口径が鎌倉期以降の皿(8センチメートル前後)より大きいものが発見されている。これらの特徴から11世紀中頃と推定される。以上のことから、本窯は中世山茶碗窯の初期に位置付けられる窯である。市内でもこの時期の窯はほとんど確認されておらず、貴重な遺跡である。今後保護されることが望まれる。
遺跡番号:44040
※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するために付けられた固有の番号です。
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