27.子安神社遺跡
遺跡の種類 | 散布地 |
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時代 | 弥生から中世 |
所在地 | 大府市共和町子安地内 |
調査理由 | 学術調査 |
調査期間 | 第1次:昭和57年8月3日から8月9日 第2次:昭和58年7月22日から7月30日 |
調査面積 | 約90平方メートル |
調査主体 | 大府市教育委員会 |
資料保管 | 大府市歴史民俗資料館 |
報告書等 | 「子安神社遺跡」(昭和59年3月25日発行) |
本遺跡は、国道23号線大高インター南200メートルの所で、標高26メートルの小高い丘陵に立地している。この小高い丘は神社境内地・雑木林・畑からなっている。東側には沖積地が入り込み、そこを伊勢湾に注ぐ天白川の支流、木之山川が流れている。また周辺は造成された農地が広がっている。
遺跡の発見は、昭和55年に土取り工事跡で土器を採集したという情報をもとに、市教育委員会の現地踏査により確認された。2年後の昭和57年および58年に「大府市誌」の資料収集のため発掘調査が実施された。
2次におよぶ調査は部分的にトレンチを設定し、そこを掘る試掘調査的なものであった。この調査では10本のトレンチ(S区、A区からI区)が設定されたが、遺構が発見されたのはS区・B区・C区の3カ所、遺物が出土したのは、S区・B区・C区・D区・G区・I区の6カ所であった。遺構は溝やピットで、遺物は弥生土器と土師器がほとんどである。弥生土器の形態は高杯、甕、壺、鉢、蓋の5種類に分類される。土師器の形態は高杯、甕、壺の3種類である。このほか、灰釉陶器や中世陶器も出土している。
その後、市教育委員会では神社周辺をくまなく踏査し、神社北側および西側の畑で弥生土器・須恵器・灰釉陶器・中世陶器が散布していることを確認している。遺跡は神社境内地のみでなく、周辺にひろがり、かつ時代も弥生時代だけではなく、古代・中世を含んだ複合遺跡になる可能性がある。
ここは、市内では数少ない弥生土器が出土する場所で、重要遺跡のひとつである。今後も保護されることが望まれる。
遺跡番号:44001
※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するために付けられた固有の番号です。
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