4.惣作遺跡

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ページ番号1007294  更新日 2018年10月25日

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遺跡の概要
 遺跡の種類  製塩
 時代  弥生から中世
 所在地  大府市横根町惣作地内
 調査理由  学術調査
 調査期間  第1次:昭和45年7月25日から7月27日
 第2次:昭和46年7月22日から7月24日
 第3次:昭和50年
 調査面積  約60平方メートル
 調査主体  大府市教育委員会
 資料保管  大府市歴史民俗資料館
 報告書等  「惣作遺跡」(昭和47年7月1日発行)

惣作遺跡出土遺物

 本遺跡は、付近に田や畑が広がる標高2メートルの沖積地にある。ここは国道155号と366号の交差点「惣作」の北東隅にあたり、かつて海の入り江がまじかにせまった場所といわれているところである。
 遺跡発見は昭和32年で、発掘調査は昭和45年7月と昭和46年7月の2回実施された。その後の昭和50年には、道路建設により3回目の調査が行われている。3回の調査で遺跡の範囲は東西約25メートル、南北約40メートルと推定されている。
 調査は全面発掘ではなく、トレンチによる部分調査である。トレンチの最下層は砂層で、遺跡が砂の堆積層に立地していることを示している。発見された明確な遺構はないが、「カマド」と思われる遺構が確認されている。
 出土品はコンテナにして4箱分で、弥生土器・土師器・須恵器・灰釉陶器・中世陶器などあるが、最も多いものは製塩土器(身の部分が薄く、底に角のように先がとがった足1本付いている土器)である。この製塩土器の存在から塩が生産されていたことがわかる。
 規模については調査面積が少ないことから不明とせざるをえない。この遺跡の性格は、出土土器の年代と種類から複合遺跡と思われ、主に塩の生産があげられる。その年代は明確にできないが、多くは9・10世紀と想定される。その後、下水道や道路建設工事にともない何度も立会調査が行われているが、遺構が発見されることはなく、わずかに土器が数点発見されるのみである。
 市内で、塩生産の遺跡はここ以外には確認されていない点で重要な遺跡であるが、最近の調査で、森岡第1号窯(平成8年調査)から製塩土器が確認されているので、他の市内の境川流域で製塩遺跡が発見される可能性が高い。

遺跡番号:44005

※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するために付けられた固有の番号です。

このページに関するお問い合わせ

歴史民俗資料館
電話:0562-48-1809
ファクス:0562-44-0033
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