14.神明古窯群
遺跡の種類 | 窯業 |
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時代 | 中世 |
所在地 | 大府市半月町二丁目地内 |
調査理由 | 区画整理 |
調査期間 | 平成7年3月14日から4月29日 |
調査面積 | 600平方メートル(3基) |
調査主体 | 大府市教育委員会 |
資料保管 | 大府市歴史民俗資料館 |
報告書等 | 「海陸庵古窯址群・神明古窯址群」(平成8年3月31日発行) |
本遺跡は、市内中心部より東西に二分された西部丘陵に位置している。この丘陵はシルトや砂が多い地区である。位置的には、国道155号線の南側へ50メートル行った高台で、東側に傾斜した斜面である。区画整理にともなう土取りのため遺跡は完全に消滅し、住宅地となった。調査の結果、3基の窯跡と灰原(焼成不良品や焼成に使用した道具・薪材の炭を破棄した場所)・土坑を確認した。窯体(窯本体のことで、焚口・燃焼室・焼成室・煙道部で構成)の残存状況は良好で2号窯と3号窯の煙出部分の一部が削平されていたのみで、いずれも燃焼室(薪材を焚く場所)・焼成室(製品を焼くために置いた場所)・分焔柱(燃焼室と焼成室の間を柱状に仕切り、焼成室全体に炎をいきわたらせるようにしたもの)および側壁などは良好であった。2号窯では天井部の一部のアーチが崩壊することなく残存していた。
いずれの窯体も傾斜があり、焼成室の奥で30から40度の急勾配であった。
遺物はコンテナ200箱分出土し、碗・皿・鉢・広口長頸壺・焼台を確認した。特に広口長頸壺・三筋壺は大府市内で初めての出土例である。また炭化物の採取も実施し、その種類の特定調査もおこない、マツ属とコナラ属を燃料として使用したことがわかった。
熱残留磁気測定の結果、1号窯は1200年(前後20年)、2号窯は1205年(前後10年)、3号窯は1190年(前後25年)の数値が得られた。
遺跡番号:44058
※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するために付けられた固有の番号です。
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