37.石丸遺跡
遺跡の種類 | 集落跡 |
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時代 | 旧石器・縄文から江戸 |
所在地 | 大府市北崎町城畑地内 |
調査理由 | 宅地造成 |
調査期間 | 令和3年4月12日から8月6日 |
調査面積 | 約2,200平方メートル |
調査主体 | 株式会社アコード 名古屋営業所 |
資料保管 | 大府市歴史民俗資料館 |
報告書等 |
「石丸遺跡1 -宅地造成に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書-」 (令和4年7月15日発行) |
本遺跡は、尾張・三河の国境とされた境川右岸の台地縁辺部、旧衣ヶ浦湾を望む標高約10~13メートルに立地する集落遺跡である。令和3年度の調査では、遺跡東縁の約2,200平方メートルの範囲で調査を行い、主に鎌倉時代から室町・戦国時代にかけての遺構・遺物を検出した。
知多半島では数少ない中世集落遺跡のひとつとして、貴重な事例である。
【鎌倉時代】
遺構の検出は少ない。
出土遺物として、多量の山茶碗類の他、猿投窯産刻画文壺、常滑窯産陶器、中国産青磁・白磁、中世瓦などが出土した。
窯業生産や流通にかかわる集落の可能性がある。
中世瓦は付近に仏堂などが存在する可能性を示唆しており、注目できる。
【室町・戦国時代】
遺構には、掘立柱建物、堀立柱柵列、区画溝・堀、井戸、竪穴状土坑、柱穴・ピットがあり、倉庫状の大型掘立柱建物などが多く見られる点が特徴的である。
遺構はいびつな溝で区画された3区画の屋敷地内で検出した。
屋敷地間には道路状遺構が南北方向にみられる。
また、戦国期には一部に防御性の高い堀が掘削され改修されている。
特筆すべき遺物として、古瀬戸の水柱・瓶子・天目茶碗・燭台、瓦質土器の風炉・火鉢、硯、墨書土器、鉄滓などがある。
墨書土器は花押が書かれており、集落内の有力者の存在を伺わせる遺物として注目できる。
遺跡番号:440010
※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するためにつけられた固有の番号です。
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