13.海陸庵古窯群
遺跡の種類 | 窯業 |
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時代 | 中世 |
所在地 | 大府市森岡町五丁目ほか |
調査理由 | 区画整理 |
調査期間 | 第1次:平成6年10月19日から10月24日 第2次:平成6年11月23日から11月30日 第3次:平成7年3月2日から3月3日 |
調査面積 | 300平方メートル(2基) |
調査主体 | 大府市教育委員会 |
資料保管 | 大府市歴史民俗資料館 |
報告書等 | 「海陸庵古窯址群・神明古窯址群」(平成8年3月31日発行) |
本遺跡は、市内中心部より東西に二分された西部丘陵に位置している。この丘陵はシルトや砂が多い地区である。位置的には、国道155号から南側へ150メートル行った高台で、北西側に傾斜した斜面である。区画整理に伴う土取りのため遺跡は完全に消滅した。
調査の結果、窯体(窯本体のことで、焚口・燃焼室・焼成室・煙道部で構成)2基・灰原(焼成不良品や焼成に使用した道具・薪材の炭を破棄した場所)・土坑を確認した。窯体は耕作のため焼成室(製品を焼くために置いた場所)の一部と灰原の大半が削平されていた。
しかし、前庭部・焚口・燃焼室(薪材を焚く場所)および側壁は良好に残存していた。分焔柱(燃焼室と焼成室の間を柱状に仕切り、焼成室全体に炎をいきわたらせるようにしたもの)は基部のみが残っていた。窯の傾斜は比較的緩やかで、約15度の勾配があった。
遺物は碗・皿・鉢・陶錘・焼台が確認され、コンテナ30箱分出土した。その中で、碗と皿が突出して多く、鉢と陶錘は数点数えるのみである。碗には13世紀頃の一般的な形態をもつが、皿はかなり小造であった。陶錘は粘土を手でそのまま棒状にまるめて中心に穴をあけた形で、生焼け状態であった。この遺跡では、大府市ではじめて熱残留磁気測定調査を実施した。1号窯は1250年(前後15年)、2号窯では1220年(前後20年)という13世紀中頃の数値が得られた。
遺跡番号:44059
※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するために付けられた固有の番号です。
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