16.吉田第1号窯

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページ番号1007306  更新日 2018年10月25日

印刷大きな文字で印刷

遺跡の概要
 遺跡の種類  窯業
 時代  中世
 所在地  大府市吉田町七丁目地内
 調査理由  学術調査
 調査期間  昭和43年8月
 調査主体  大府市教育委員会・名古屋大学文学部
 資料保管  大府市歴史民俗資料館
 報告書等  「吉田第一号窯発掘調査報告書」(昭和44年3月発行)

吉田第1号窯出土遺物

 本遺跡は、市内中心部より東西に二分された西部丘陵に位置し、知多半島道路大府インター南西から200メートルのところにある。標高36メートルの丘陵地の南西斜面に立地し、すぐ側に惣左エ門池が存在する。吉田第2号窯とは約30メートル離れている。
 遺跡発見の時期は不明であるが、窯体(窯本体のことで、焚口・燃焼室・焼成室・煙道部で構成)などが露出していたこともあり、古くからその存在は知られていたらしい。知多半島道路の建設計画から消滅の危険があり、文化財保護の立場から大府町教育委員会(当時)は発掘調査を実施し、保存することとなった。
 昭和43年8月、楢崎彰一氏(当時名古屋大学文学部助教授)を指導者として教育委員会が調査した。窯体は焼成室(製品を焼くために置いた場所)上半部と燃焼室(薪材を焚く場所)下半部は消滅し、長さ約6メートル分が残存していた。出土品は碗・皿や瓦類が確認された。
 特に瓦類は三巴文軒丸瓦・唐草文軒平瓦や鬼瓦などあり、鳥羽上皇(1103から56)が住んだ宮殿のひとつ鳥羽東殿(京都市)へ供給したことがわかっている。市内で瓦が焼かれた窯は非常に珍しく、またその消費地が確認されるのも希である。時代は碗の特徴や瓦の消費地である建物の建立年代から12世紀前半が想定される。
 なお、ここは市内ではじめて発掘調査された遺跡である。

遺跡番号:44020

※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するために付けられた固有の番号です。

このページに関するお問い合わせ

歴史民俗資料館
電話:0562-48-1809
ファクス:0562-44-0033
歴史民俗資料館へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。