16.吉田第1号窯
遺跡の種類 | 窯業 |
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時代 | 中世 |
所在地 | 大府市吉田町七丁目地内 |
調査理由 | 学術調査 |
調査期間 | 昭和43年8月 |
調査主体 | 大府市教育委員会・名古屋大学文学部 |
資料保管 | 大府市歴史民俗資料館 |
報告書等 | 「吉田第一号窯発掘調査報告書」(昭和44年3月発行) |
本遺跡は、市内中心部より東西に二分された西部丘陵に位置し、知多半島道路大府インター南西から200メートルのところにある。標高36メートルの丘陵地の南西斜面に立地し、すぐ側に惣左エ門池が存在する。吉田第2号窯とは約30メートル離れている。
遺跡発見の時期は不明であるが、窯体(窯本体のことで、焚口・燃焼室・焼成室・煙道部で構成)などが露出していたこともあり、古くからその存在は知られていたらしい。知多半島道路の建設計画から消滅の危険があり、文化財保護の立場から大府町教育委員会(当時)は発掘調査を実施し、保存することとなった。
昭和43年8月、楢崎彰一氏(当時名古屋大学文学部助教授)を指導者として教育委員会が調査した。窯体は焼成室(製品を焼くために置いた場所)上半部と燃焼室(薪材を焚く場所)下半部は消滅し、長さ約6メートル分が残存していた。出土品は碗・皿や瓦類が確認された。
特に瓦類は三巴文軒丸瓦・唐草文軒平瓦や鬼瓦などあり、鳥羽上皇(1103から56)が住んだ宮殿のひとつ鳥羽東殿(京都市)へ供給したことがわかっている。市内で瓦が焼かれた窯は非常に珍しく、またその消費地が確認されるのも希である。時代は碗の特徴や瓦の消費地である建物の建立年代から12世紀前半が想定される。
なお、ここは市内ではじめて発掘調査された遺跡である。
遺跡番号:44020
※遺跡番号は、県内の市町村で遺跡を管理するために付けられた固有の番号です。
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