第3話　マラソンを走り抜け！

「おぉ、すごい人！盛り上がってるなぁさすが 『健康都市おおぶ』 だよな！」
「天気も良くて絶好のマラソン日和！参加者は4500人以上いるんだって。このマラソン大会はネットでの評価も高いから市外はもちろん、遠くは茨城や愛媛からのランナーも参加しているらしいよ。いろんな年代の人がいるね」
「あずま、リサーチしたのかよ？」
「当たり前じゃない。敵を知っておかなきゃ。あともう1つ、今年は大府選手権賞っていうのがあって、その金メダルは大府市民から集まった携帯やパソコンの金・銀で出来ているんだって。東京五輪と同じような取り組みだよね。がんばってよ！メダル期待してるから！」
部活の先輩に誘われたから断れなかったけど、こんな大きな大会だったなんて…マジ緊張！それにウチのじいちゃんも参加するらしいから、じいちゃんに負けたらシャレになんないな…
「絶対優勝してね！」
「あっ、まっ、俺なら楽勝だろ。じゃあ行ってくるわ」
『開始十秒前！……三、 二、 一、スタート！！』
気持ちいいなぁ〜。道の真ん中走るなんて普通絶対出来ないだろ？沿道の人たちから応援してもらうなんて感動だぜ！
「まー君頑張ってー！」
「まさるー！ぼやぼやすんなよー」
うわっ！美知子伯母さん、父さんまで応援してくれてる！あれはサッカー部の後輩じゃん…ペース上げなきゃ、かっこいいとこ見せてやる。10キロってこんなにきつかったかな…部活で走り込みサボってたからな。やばい…ペース上がらないや…

「まー君、おつかれさま。おじいちゃん入賞したって！表彰式見に行こ」
「えー！ほ、ほんとに？！」
じいちゃん、5位入賞してる！
「まだまだおまえには負けんぞ、まー坊。ぐわぁははははは」
「おじいちゃん、凄いね！」
来年こそは、しっかり体鍛えなおして、絶対に優勝してやる！！（1月1日号へ続く）