第24話 大府の笑学校

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ページ番号1015735  更新日 2020年10月28日

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落語を習う梨花

「先輩!今日は付き合ってくれてありがとうございます。妹に練習を見に来てほしいって言われてぇ…」
「いいよ。梨花ちゃんだよな? 小学5年生だっけ?何習ってるの?」
「落語です。市役所の多目的ホールで練習してるらしいんですけど…」
「おっ、ギリギリ間に合ったみたいだ。早く座らないと」
師匠の三遊亭歌太郎さんがいらっしゃった。プロの噺家さんが教えてくれるんだ。子どもたちが元気良くあいさつして、まず師匠の落語から始まった。
「低学年の子も多いし、女の子の参加も思ったより多いんだな」
「この講座は小学生を対象にしてるんです。今年で15年目だそうですよ」
「ほんとに!?敷居が高そうな古典芸能に小学生が興味を持っているって感心するよ」
「そうですよね!落語を通して話し方や礼儀作法を学ぶ目的もあるんですって」
「それじゃあ、宿題の所作を発表してもらおうか」
落語の中によくある扇子と手ぬぐいを使った所作を考えてくるのが前回の宿題だった。それをみんなで当てっこする。
「梨花が 一 生懸命考えてきたんですから先輩も当ててみて下さい!」
「う〜ん。扇子を箸として…何かをすすってる?そばを食べてるところ…かな…?」
師匠が切り出した。
「みんなさぁ、うどんとそばの食べ方の違いって分かるかい?」
「わかんなあ〜い!」
「ざるそばなら、そばちょこを持ってつゆを付けて、こうさっとすするだろ?でもうどんはさぁ、まず、どんぶりを持つ。それに麺が太いでしょ。だからすする音が少し大きくなるんだよ」
そんな風に所作に違いを出すのか…面白いな !!
「よし、次はもう一つの宿題のダジャレを発表してもらおうか。面白いの考えてきた人?!」
「おばあちゃんそういえば、総入れ歯」
「ゴキブリの動きぶり」
「はは。小さい子の方がユーモアがあって面白いな」
師匠も小学生の大胆な発想に目を丸くしていた。
「梨花ちゃん、がんばってたね。みんなの前で堂々と発表できることはすごいよ」
「ありがとう、まーお兄ちゃん!」
「どういたしまして。発表会が楽しみだな」
「本番ではひとりひとりが落語にも挑戦するらしいですよ。ねっ、梨花」
「うん!お姉ちゃん。ちょっと耳貸して!」
「えっ?何?」
「今日はまーお兄ちゃんとデートなの?」
「ったく!何言ってるのよぉ!」
「9月 16日に多目的ホールで本番があるからその日も一緒に見に来てよ!」
「わかったわよ。先輩、空いてるといいな…あーあ、楽しかったけど本物の噺家の迫力に緊張して肩凝っちゃった」
「お姉ちゃん、肩が凝って肩重い (片思い) なんちゃって!」
もしかすると笑学校から未来の真打ちが生まれるかもしれないな。(10月1日号へ続く)

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