第28話 大府の灯

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ページ番号1015741  更新日 2020年10月28日

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駅前のイルミネーションを見に来た大と桃花

「うぅ、さっむいな」
浩人のヤツ、こんなに寒いのに大府駅に呼びつけるなんて。
「おーい大!こっちだよ、こっち ! 」
「なんかにぎやかだけど、今日は何かあるのか?」
「お前それも知らないで来たのかよ」
「急に誘うからだろ?」
「大学に貼ってあったポスター見てないのか?今日は大府駅前イルミネーションの点灯式だぞ」
そういえば先週くらいから駅前にイルミネーションライトが飾ってあったな。
「今回の点灯式イベントは俺たち 『大府市若者駅前プロジェクト』 の実行委員が中心になって、5月からイルミネーションのデザインやイベントの内容の打ち合わせを繰り返してきたんだ」
「5月って大学入ったばっかりじゃん!お前そんなときからこんな大変なことしてたのか?」
「俺さ、大学入学でここに住むことになったから周りは知らない人ばかりで…こういうの参加したら友達できるかなって。4年間住む場所なんだからつながりつくっておきたいじゃん」
「なんかすごいなお前って。それで、これはどういうコンセプトなんだ?」
「 〝サーカス delight 〞だよ ! 」
「で、らいと…サーカスでライトをつけるってこと?」
「まあね…。ステージでは国際大会で活躍するマジシャンやジャグラーのショーを、路上パフォーマンスでは綱渡りみたいなスラックライン体験やバルーンパフォーマンスをやってるんだ。あっ、デライト、つまり英語で deLight 『楽しませる』 って意味だからな」
「わ、わかってたよ!」
「まあとにかく、サーカスの陽気な雰囲気を楽しんでくれよな。このイルミネーションはサーカス小屋をイメージしたんだ。こんなに大勢集まってもらえると5月からやってきたかいがあるなぁ」
「あれ?先輩じゃないですか ! 」
聞き覚えのある声に振り返ると、そこにはまた桃花と梨花ちゃんがいた。
「まーお兄ちゃん久しぶり!」
「先輩もイルミネーション見に来たんですか?」
「大学の友達がスタッフしてるから誘われて見に来た感じかな…」
「じゃあ誰かとデートとかで来たわけじゃないんですね?」
「だから大学のと・も・だ・ち。悪かったな!」
「お姉ちゃん、まーお兄ちゃん、一緒に行こうよ!イルミネーションカウントダウンが始まるよ!」
「梨花待って !一人で行かないで。あ、先輩、始まりますよ ! 」
「3…2…1…0 ! 」
「わあ〜 !お姉ちゃん見て !きれいだよ ! 」
駅前が一気に華やかになった。年末年始には駅は慌ただしくなるけど、やさしい光がみんなを癒してくれるよ。
「このイルミネーションは1月17日までついてるからそのカワイイ彼女と初詣の帰りにでも見に来いよな!」
桃花 !なにでかい声で返事してるんだよぉ !!(2月1日号へ続く)

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企画政策部 企画広報戦略課
企画政策係 電話:0562-45-6212
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