第23話 水はどこから?

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ページ番号1015734  更新日 2020年10月28日

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長野県にキャンプに来た大たち

夏休み、おれは桃花たちと長野県までキャンプに来ていた。
「せんぱ〜い!こっち来てくださいよ!きれいな川ですよ!」
「おいおい、はしゃぎすぎて転ぶなよ?」
「そんなこと言わないで大くんも行ってきなよ。この川は本当にきれいだろ。ここが愛知用水の水源なんだよ」
そういえば桃花の叔父さんの水野さんは市役所の水道課に勤めてるんだっけか。
「こんなに遠くから水はやってくるんですか?」
「正確にはこの川の上流にある牧尾ダムから木曽川を通り、岐阜県の兼山取水口から愛知用水を経由し、東海市にある県営上野浄水場で飲める水にするんだよ。そのあと市内の配水場から水道管を通って、各家庭に配られているってのが大府市の水道の仕組みさ」
蛇口をひねって出てくる大府の水ってこんな遠くからやってきていたのか…
「水道課の仕事は水道管に流れる水の量や圧力、残留塩素濃度などの水質の変化を る水の量や圧力、残24時間体制で監視して安全な水を市民の皆さんに供給するってことだよ。地味にスゴイだろ!?」
「なるほど…おじさん、ところで残留塩素濃度って?」
「いくら見た目はきれいな水だとしても実際は細菌がたくさんいてそのままでは飲めないんだ。だから消毒するために塩素を入れて、決められた一定の塩素濃度を保っているんだ」
それで大府市の水道水は安全でおいしいのか。
「そういえば、この間、牧尾ダムの水が減っているってニュースをテレビで見たんですけど大丈夫なんですか?」
「そのときは長野県の味噌川ダムや岐阜県の阿木川ダムの水で調整していたんだよ。そのおかげで断水にはならなかったけど、水は天の恵みだから、いつ渇水になるか分からないんだ」
「どれくらい雨が降らないと渇水の危険があるんですか?」
「大くんと桃花は水のサイクルは知っているかい?」
「私知ってる!雨が降って川に流れてそれが海に入ってそこで蒸発してっていうのでしょ?」
「そう、そのサイクルは約10 日間だと言われているんだ。だから10日以上雨が降らないとダムの水は減っていく一方になってしまうね」
大雨が降って川が氾濫するのも困るけど、雨が全然降らなくてダムが渇水するのも困るな。
「僕も水道課の職員としてダムの様子を見たり周りの邪魔な木を切ったりしにここに来ることもあるんだよ」
「えっ?わざわざ大府市からここまで来るんですか?」
「そうだよ。自分たちの扱って「そうだよ。自分たちの扱っている水源を実際に見に行くと自分の仕事に責任が持てるし、それでやる気も出るんだよ」
「おじさんも大変ね」
「そりゃあ大変ではあるけど市民の皆さんの生活のためだもの。当たり前に水道から飲料水が出るって恵まれてるんだぞ」
そうだよな。水道水が飲めない国、そもそも水道がない国もあるんだから。日本では昔から「湯水のごとく」 って簡単に言うけど、もっと感謝しないと!(9月1日号へ続く)

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企画政策部 企画広報戦略課
企画政策係 電話:0562-45-6212
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