第26話 故きを温ねて新しきを”創る”

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ページ番号1015738  更新日 2020年10月28日

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歴史民俗資料館に向かう桃花と梨花

テストが終わった週末、家でのんびりしていると妹の梨花が部屋に入ってきた。
「お姉ちゃーん!学校で大府について調べようっていう宿題が出たんだけど、何について調べればいいかな?」
せっかくテストから解放されたのに宿題って…
「それなら近くの大倉公園はどう?歴史があるしちょうどいいんじゃない?」
「大倉公園で何を調べるの?」
「あそこに茅葺の門があるの知ってる?その歴史を調べるとかどう?身近で知ってるようで知らないこと」
「おもしろいかなぁ?」
「とりあえず行ってみようよ! 」
梨花の宿題のために大倉公園に向かうと茅葺門には工事のための足場が組まれていた。
「あーぁ、せっかく来たのに茅葺屋根のふき替え工事中みたいだね。でもこんな光景も珍しいよね」
「ねえねえ、お姉ちゃん。隣の歴史民俗資料館でなんかやってるみたいだよ?」
「ん?なんだろう?大府の偉人展?」
「大府の偉人って大府のえらい人ってこと?」
「んー、そうだね。大府の発展に貢献した…つまり大府のために一生懸命働いた人ってことだよ」
館内には大府市に縁のある12 人の偉人の業績が展示されていた。
「あ、梨花、この人が大倉公園にある大倉別荘を造った人だよ」
「大倉和親さん?」
「そう!この人は大倉陶園っていう洋食器メーカーを 100年前に設立した人」
「おねえちゃん に設立した人」 !この辺りって昔は桃畑だったんだって」
「そうなんだ…昔は 『ガンジ山』 って呼ばれていたんだね。でも春の開花時期に桃色の花が一面を覆う様子から桃山って表現が使われるようになったんだ」
「それから和親さんは農園を分譲住宅に区画整理して、住宅に給水するための井戸を掘って簡易水道の整備をしたりしたんだって」
「ううん…むずかしくてよくわかんないよぉ」
「小学生には難しいか…ごめん!!そのあと加治慶之助さんが分譲された別荘地を一括で買い取って今の大倉公園の整備につながったみたい」
「じゃあ慶之助さんがいなかったら今の大倉公園にはなってなかったんだね?」
「そういうこと!慶之助さんに感謝しないとね ! 」
しばらくして、茅葺門の工事が終わったと聞いてもう一度見に行くことにした。
「ほら見て梨花!茅葺門が生まれ変わったね」
「おぉ!かっこいい !新しい茅が金色に輝いてるよ」
今の大府市があるのもこうした人たちのおかげなんだよね。この茅葺屋根みたいに何年も何代も時代を経て、いろんな人たちの努力と工夫で今につながっている。来年大府市は市制50周年を迎えるけど、この先の50年、100年をつなげていくのは私たちの仕事だよね。私も 「大府のナイチンゲール」って呼ばれる看護師目指して頑張るぞ!!(12月1日号へ続く)

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企画政策係 電話:0562-45-6212
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