第11話 2人でぶどうの直売のお手伝い

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ページ番号1015712  更新日 2020年10月28日

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桃花とぶどう園の手伝いに来る大

夏休みに入り暑さが厳しくなってきた。美和子おばさんちのぶどう園が出荷を始めるので手伝いを頼まれている。親父は大阪に出張中で、母さんはウェルネスバレーにあるデイサービスにじいさんを連れて行くとか…で、結局おれが一人で手伝いに行くんだけど…あっ、そうだ、こんな時こそあいつをよんでやろう。LINE…LINE…
「せんぱ〜い、久しぶりですね。今日もおばさんのぶどう園のお手伝いですか?たいへんですね」
「よお、桃花。悪いな、急に呼び出して」
「いいんですよぉ。今日は部活もなかったし、先輩に頼まれたら断れませんよ。やっぱり先輩って桃花のこと…」
「まっ、いいからさっさと行こうぜ。おばさんたち待ってるからさ」
「大君、悪いな、せっかくの夏休みに」
「ぜんぜん大丈夫っすよ、おじさん。もうひとり頼りにならない助っ人を連れてきました」
「こんにちは。前に健耕サポーターで来た桃花です」
「ああ、あの時はありがとう。今日もよろしくね」
この前来た時とは全然違うな。葉が生い茂ったぶどう棚には数え切れないくらいぶどうの房がなっている。
「大君たちが5月に手伝いに来てくれてから3カ月間、おいしくなるように育ててきたからね」
「ぶどうって、どこも袋がかぶせられているよね」
「ぶどうに色が付いてくると鳥に狙われたり、雨にぬれて病気になってしまったりするんだ。それを防ぐために袋をかぶせておくんだよ。特に今年は病気がはやっていたから早めに袋をかぶせたんだ」
「房によって袋が少し違いますね」
「ああ、それは中身の大きさや、種類で分けているんだ。シャインマスカットと巨峰があるからね」
「なるほど。収穫の時に分かりやすくするために袋を分けているんですね」
「先輩はどっちが好きですか」
「おれは巨峰かな。濃厚な甘みと果肉のみずみずしさが…」
「なに食レポ気取ってるんですか !?私はシャインマスカットが好きですね。皮ごと食べられるし、緑色がキレイですよね」
こういった工夫や作業のおかげでおいしいぶどうができるんだな…
「ところで、このぶどうはいつから販売されるんですか」
「8月の上旬からだよ。桃ちゃん、大君、せっかくだから食べていかない?好きなのを枝から切っていいわよ」
「え、いいんすか!?いただきます!」
「うわぁ!すっごくおいしいですよ!先輩、シャインマスカットも食べてみてくださいよ!」
「うま!やっぱりおばさんとこのぶどうはうまいな!」
「喜んでもらえてうれしいよ。よかったら家族の分も切って持って行きなさいよ」
よっしゃ!ラッキー!
「いやーまさかお土産までもらえるとはな」
「先輩!来年もまた一緒に来 ましょうね!」(9月1日号へ続く)

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企画政策部 企画広報戦略課
企画政策係 電話:0562-45-6212
広報広聴係 電話:0562-45-6214
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